起業してわかった会社に残るリスク
日本では起業リスクが高くなかなかチャレンジできないという意見が多くあります。
もし起業して失敗したら若いうちはともかくそこそこの年齢になると再就職も難しいしもう取り返しがつかない。
こういう意見です。わたしもそう思います。そのためにリスクを避ける方法と実は起業しやすいんですよという意見もあります。
この話は次に譲るとして、今回は会社に残るリスクのお話をしたいと思います。
起業について
49歳で会社を辞めて独立した管理人が起業について考えたことや経験したことをコラムにしていきます。
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起業してわかった会社に残るリスク
退職金は意外に少ない
上場している大手企業なら平均の退職金は2000万から3000万円だそうですが、中小企業はどうでしょう。
中小企業組合にはいっている企業だと、退職金の積立という形で給料から天引きされていると思います。
私の勤めていた会社もそうでしたが、月に1万円から1万2000円ほど天引きされていました。
で10年勤続でいただけた額は140万円。もともとないものと考えていたのでいただけてありがたかったですが、勤続30年のかたでも400万円ぐらいだったそうです。この感じだと、毎月の積立額に10%ぐらいの金利がついた感じですね。年間12万円を30年で360万円。10%アップで396万円ですから。(自身の退職金がいくらかは入会している中小企業組合のHPで確認することもできます。)
この額の退職金だと1年か2年で生活費に消えそうです。会社に残るリスクは退職後にあるということです。
退職後の再契約で給料は半分になる
現在60歳定年ですが、希望すれば今の会社に65歳まで残ることができます。
そのかわり再契約という形になり、給料としてはおおむね半分ぐらいと思っていていいようです。
とはいえ年金は65歳から支給ですので、上記の少ない退職金を埋めるために働かなくてはいけません。
さらに再契約となれば役職も消えますので、営業ならお客を持たずにサポートとかそういう感じになるのでしょう。
もちろんかつての部下が上司になることになりお互いやりにくいかもしれません。
まったく別の会社を探してもいいのですが、いずれにせよ給料の大幅ダウンは避けられないでしょう。
減給やリストラ・そして会社がなくなるリスク
上には主に定年後のリスクを書きましたが、定年まで会社にいれればの話です。
業務縮小によって減給であったりリストラだったり、もしかしたら会社がなくなるかもしれません。
印刷業界ではコンピュータ化によって写植・製版などの職種自体が消えました。
印刷オペレータも職人技なのですが、プリンタの進化によって技がいらなくなる時代になりそうです。
10年後の仕事はだれも予想できないのですが、今とは確実に違うということは予想できます。ホリエモンも断言していました。
定年後に起業するリスク
起業するなら少しでも若いうちにという意見もあります。定年してしまうとエネルギッシュに動けないことが理由の一つで、起業というのは何かとパワーを使います。あちこちの交流会に出かけて名刺を交換したり、会社に訪問して自身のビジネスを説明したりかなりたいへんです。体力があるうちにというのは納得できます。
もうひとつの理由は定年すると人脈が弱くなってしまいます。就業中はなんだかんだで人脈があるでしょう。50歳ぐらいの方だとなおさらお客さんの人脈も仕入先への人脈もかなり持っています。これが定年になると人脈自体が後輩に移ってしまうことになります。まだ人脈が使えるうちに起業するというのも手です。
もう一度見直してみよう
現在の会社での仕事が苦痛な方はもとより楽しい人も一度自分を見つめ直して、本当に自分がしたいことはこれなのか?このままでいいのかを見直してみましょう。もちろん起業するリスクはかなり高く、現在の会社でのポジションもあやういかたは起業しても失敗するかもしれないので安易にオススメすることはできません。でも一度、信頼できる人に相談したり自分を見つめ直してみましょう。